むし歯治療
- 強度が強いため、強い力のかかる部位にでも使用できる
- 金属なので見た目が良くない
- 金属アレルギーなどを引き起こす場合がある
- 見た目が良く、ほとんど変色しない
- 汚れ(プラーク)が付きにくい
- 金属アレルギーがない
- 割れやすい
- 色が歯に似ているので見た目が良く金属を使用しないので、金属アレルギーなどが起こる可能性がない
- 時間が経つと変色する
- 強度が強くないので、欠けたり割れたりすることがある
人間の口の中には沢山の細菌がいて、これらの細菌の中には食べ物のカス等を栄養源とし、酸という物質を作る種類が多くいます。これらの菌を虫歯菌と言います。
そして酸が歯に接触する事により、少しずつ歯が表面から溶けてしまい、段々と硬いはずの歯が柔らかくなり、脆く変化してしまいます。そして最終的には食べ物を噛む力に耐える事すら出来なくなり、崩れて歯に穴が空いてしまいます。
溶けてしまった歯は自然治癒することはなく、放置すれば悪化してしまいます。
歯の中には痛みを感じる神経が存在するため、虫歯が進んで柔らかくなってくると冷たいものがしみたり、ズキズキした痛みが出現するようになります。
虫歯の進行と治療について
虫歯は歯の表面から段階的に進んで行きます。
最も怖いのは、初めは殆ど無症状で進行し、痛みやしみるなどの自覚症状が出始めた頃には既に、かなり内部まで進行してしまっている可能性が高いことです。そのため、症状が無くても定期的な検診を受けて早期に発見して必要な治療を行う事が非常に大切になってきます。
虫歯の段階について
虫歯治療において一番大切なのは、虫歯をなるべく作らない事。そして、早期発見、早期治療です。
自覚症状なく進んでしまうこの病気は、定期検診によって多くが予防、進行抑制できます。
早い段階できっちりと対応すれば来院回数や治療費も大幅に減らす事が可能です。
虫歯レベル:C0【脱灰】
虫歯としてはもっとも小さな最初期のものです。痛みなどの自覚症状はまったくありません。
自覚症状は認めませんが、歯の表面が白くなったり、溝が黒く着色したりします。
この段階の治療方法としては、いきなり削ったりせず、きっちりと歯磨きをできるようにして、歯を強くするフッ素の薬を塗る等してなるべく進行を抑制します。
この時点でしっかりと対処すれば、これ以上の進行を止める事が可能な場合も多々あります。
削ってしまった歯は戻ってこないので削るべきか否かの判断が重要で、定期検診が最も活躍できる時期です。
治療法
適切なブラッシングによって改善させることが可能です。
虫歯レベル:C1【エナメル質の虫歯】
歯の一番表面であるエナメル質に虫歯が出来て小さな穴が開いてしまった状態です。やはり自覚症状は無く定期検診で発見される場合が殆どです。
この段階での治療法は、虫歯の広がり方にもよりますが、多くの場合は虫歯の部分を少しだけ削り、強化プラスチックの材料を詰める事で完了します。
治療自体は短期で完了する場合が多いです。
治療法
充填 (インレー、コンポジットレジン)
エナメル質に進行している 虫歯を削ってコンポジットレジンを詰めます。
虫歯レベル:C2【象牙質の虫歯】
虫歯によって歯の表面のエナメル質が全て破壊され、その次の層である象牙質まで進行してしまった状態です。
多くの場合、初めて冷たいものや風がしみる、噛んだ時痛む、歯に穴が開いた感じがする等の自覚症状が出ます。
実際に虫歯が自覚され、治療を希望されて来院する時には既にこの段階に達してしまっている事が殆どです。象牙質はエナメル質よりも元々が柔らかいため、虫歯の進行は早くなります。
早急に治療が必要な段階であり、治療方法としては、虫歯の部分を全て削りとり、神経を保護する材料を使いながら無くなってしまった部分を補う詰め物を作ります。
プラスチックの材料で埋める事が可能な場合もありますが、多くの場合は範囲が広くなるため歯型をとり、金属やセラミックと言った強い材料の詰め物を制作します。
治療法
充填 (インレー、コンポジットレジン)
エナメル質に進行している虫歯を削ってコンポジットレジンを詰めます。
虫歯レベル:C3【神経まで進行した虫歯】
この段階は虫歯が歯の神経に到達してしまった状態です。
ズキズキした痛みが続いたり、少しの水で強くしみる等の症状が出る事が多く、夜寝る時に痛みが増したりする場合もあり、かなり辛い時期となります。
この段階の治療法は、虫歯を全て削りとり、その後に細菌が侵入してしまった歯の神経の管を消毒する治療(根管治療と言います)が必要になります。
根管治療が終了した後には、多くの場合は虫歯で失われた部分を補う人工材料の土台を立てて被せ物を製作する必要があります。
治療の期間も前段階での治療よりも長くなります。
治療法
かぶせ物(クラウン)または、根管治療
神経を除去してから、治療した部分にかぶせ物を装着します。
虫歯レベル:C4【歯根まで進行した虫歯】
虫歯が歯全体に波及し、見た目で歯が崩壊しまっているのが分かる状態です。この状態まで進んでしまった場合、歯の神経が細菌で死滅してしまうため、むしろ自覚症状はおさまっている場合があります。
しかし歯の根の中まで細菌が侵入してしまった状態のため、放置してしまうと歯茎の腫れをきたしたり、歯を支える骨が炎症で溶けてしまったりと深刻な状態になる場合もあります。
近年では細菌が血管に入り、体全身にまわり、心臓等の臓器に悪影響を与える可能性の危惧されています。また、周りの健康な歯にも悪影響を与える場合があります。
この段階の治療は、可能な場合は根管治療を行った後、土台を作り被せ物を制作しますが、虫歯が大きすぎて歯を残すのが困難な場合も多く、この場合は抜歯を行い、抜いた歯を補う装置を制作する必要があります。
治療の回数や期間もかなり長くなってしまう事もあります。
治療法
入れ歯、ブリッジ、インプラント
抜歯してから、入れ歯やブリッジ、インプラントなどによって失った歯を補います。
虫歯の治療法
充填治療(インレー、コンポジットレジン)
虫歯のつめもの治療は場所、状態により素材をお選びします。
素材:金属
メリット |
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デメリット |
素材:セラミック
メリット |
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デメリット |
素材:プラスティック(コンポジットレジン)
コンポジットレジンとは虫歯を削りプラスチックを充填する治療法です。
インレー(詰め物)に比べ歯を削る量が少なく利点がありますが、強度・耐久性が劣るため、適応は限られます。
メリット |
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デメリット |
深い虫歯でも、できる限り残します
C4レベルの治療の多くは抜歯をして、インプラント、ブリッジにしますが、頑張れば歯を保存できる場合もあります。
C4レベルの虫歯でも、歯根の長さがある程度あれば、歯を挺出(上に引っ張る)させて、かぶせ物(クラウン)をすることができます。
※根の中の状態や虫歯や歯周病の程度にもよります。
歯は出来る限り、残すことをお勧めしています。 自分の歯に勝るものはありません。
矯正的挺出(エキストルージョン)
部分的な矯正で歯を引っ張りあげてることで、歯のふちを歯茎より上に出していく処置です。歯茎を傷つける事がありませんので審美性を保つことができます。
歯を引き上げるための装置を一定期間口の中に装着しなければいけませんので、治療期間が長くなってしまうという問題もありますが、治療期間中は仮歯をいれて見た目に支障がないよう配慮いたしますので、普段通りの生活を送っていただけるかと思います。
ただし、治療後も引っ張り出した歯が戻らないように固定する期間が必要ですので、治療スケジュールについて担当の歯科医師としっかりと確認するようにしましょう。
当院で行ったむし歯治療の症例