頬の内側を噛んでしまう原因と対処法を解説
2025/12/20
こんにちは、江東区大島・東大島の歯医者、あおぞら歯科です。
頬の内側を噛んでしまう主な原因には、疲労やストレス、歯並びやかみ合わせの問題、加齢による変化などがあります。
習慣化すると、慢性的な口内炎や粘膜の肥厚などにつながることもあるため、原因を理解し対処することが大切です。
今回は、頬の内側を噛んでしまう原因とその対処法について解説します。
頬の内側を噛んでしまう原因
疲労・体調不良
通常、脳は口腔内の運動を精密に制御し、咀嚼中に頬を噛むことを防いでいます。
しかし、疲労や体調不良が続くと神経伝達の効率が低下し、あごの筋肉や舌、頬の協調運動が乱れます。
そのため睡眠不足や風邪のときは、口腔の動きの制御が不安定になり、頬を噛みやすくなります。
癖やストレス
無意識の癖やストレスが原因で頬を噛むこともあります。
これは緊張時や集中時に起こりやすく、本人が気づかない場合も多いのが特徴です。
長時間のデスクワークや精神的プレッシャー下では、歯を食いしばったり頬を噛んだりする癖が出やすくなります。
歯並びや噛み合わせの問題
八重歯や叢生では、突出した歯が頬に当たりやすくなります。
一方、出っ歯や受け口では、上下の歯の前後関係がずれるため、口の中のスペースのバランスが変わります。
その結果、舌や頬が本来の位置に収まりにくくなり、頬を噛みやすくなることがあります。
また、臼歯の咬合異常や開咬では、咀嚼時のあごの動きや舌の位置により頬が内側に寄ることがあります。
入れ歯や矯正器具の問題
入れ歯や矯正器具の使用により、口の中を噛むこともあります。
新しい装置に慣れるまでの期間や装置がうまく適合していない場合は特に起こりやすいため、慣れるまでは慎重に会話や食事をし、違和感が続く場合には歯科医院で調整を受けるようにしましょう。
詰め物・かぶせ物
虫歯治療で装着した詰め物やかぶせ物が、口の中を噛む原因になることもあります。
これは、補綴物によって咀嚼時のあごの動きが変わることがあるためです。
経年による摩耗や腐食での補綴物の形状変化や、補綴物の形状がそもそも合っていない場合などに起こります。
加齢
加齢は、頬の内側を噛みやすくなる原因の一つです。
年齢とともに口の筋力や、皮膚や口腔粘膜の弾力性が低下することで、咀嚼時に頬を誤って噛みやすくなります。
また、歯の擦り減りによる噛み合わせの低下も影響します。
親知らず
親知らずがあると、頬を噛みやすくなることがあります。
特に、横向きや斜めに生えている親知らずは、頬との接触リスクが高まります。
また、親知らずの萌出で歯列が押されて乱れが生じた場合も、間接的に頬を噛むリスクが増します。
歯ぎしり・食いしばり
寝ている間の歯ぎしりや日中の食いしばりは、頬を噛む原因の一つです。
歯ぎしりや食いしばりで歯が削れると、歯の形や噛み合わせが変わり、頬粘膜が歯に接触しやすくなります。
肥満
肥満によって、頬の内側を噛みやすくなることもあります。
これは、顔に脂肪がつくと、口腔前庭部が狭くなり、咀嚼時に頬粘膜が歯列に接触しやすくなるためです。
頬の内側を噛んでしまったときの対処法
頬の内側を噛んでしまった場合は、口内炎予防のため口腔内を清潔に保つことが重要です。
出血がある場合は、清潔なガーゼで軽く圧迫して止血し、舌や指で触れないようにしましょう。
食事は、辛い、酸っぱい、熱いといった刺激の強いものを避け、やわらかく、温度の高すぎない調理法や食品を選びましょう。
ビタミンB群やビタミンCは粘膜の修復を助ける作用があるため、バランスよく取り入れるようにしてください。
また、痛みが強い場合は市販の口腔用軟膏や貼り薬を使うこともできます。
ただし、一定期間市販薬を使用しても改善しない場合は、歯科医師に相談するようにしましょう。
頬の内側を噛まないための予防方法
歯科治療の受診
歯並びや噛み合わせに問題がある場合は、歯科治療で改善を図ることができます。
口腔内検査で歯並びの乱れや咬合異常、歯の形態の問題、補綴物の不適合などを評価し、治療の必要性や治療方法を決定します。
必要に応じて、レントゲン撮影や咬合分析、顎機能検査などを行うこともあります。
治療は、歯並びの問題にはワイヤー矯正やマウスピース矯正、補綴物が原因の場合は補綴物の調整や交換、親知らずが原因の場合は抜歯、歯ぎしりや食いしばりにはナイトガードの処方が行われます。
矯正器具や義歯の調整
矯正器具や義歯を正しく装着・調整することは、頬を噛むリスク軽減につながります。
ワイヤー矯正では、定期的に歯科医師によるワイヤーの締め直しやブラケットの位置調整を受けることが重要です。
また、突起部分が頬に当たる場合は、ワックスやリップガードを使って粘膜への刺激を和らげるという方法もあります。
義歯は、口腔内の形や歯ぐきの状態が変わることでフィット感が悪くなり、頬を噛みやすくなります。
歯科医院での定期的な調整や、咀嚼や発音に合わせた微調整が必要です。
入れ歯安定剤を正しく使うことも、頬への刺激を減らすことにつながります。
生活習慣の見直しとストレス管理
無意識の癖やストレスで口の中を噛んでしまう場合には、生活習慣の見直しとストレス管理が役立ちます。
ストレスの原因を把握し、リラクゼーションを取り入れることは、口周りの筋肉の緊張緩和につながります。
また、ウォーキングやジョギング、水泳、エアロバイクなどの有酸素運動は、気分を安定させる働きがあります。
十分な睡眠や規則正しい生活リズムの維持も、神経の働きを整えるうえで大切です。
さらに、シュガーレスガムをかむことは咀嚼筋の適度な運動となり、ストレス発散や唾液分泌の促進につながります。
まとめ
頬の内側を噛んでしまう原因には、疲労やストレス、歯並びや噛み合わせの問題、入れ歯や矯正器具の不適合、加齢、親知らず、歯ぎしり、肥満などがあります。
対処法としては、口腔内を清潔に保つことや、ビタミンを摂取して粘膜の健康をサポートすることが大切です。
また、生活習慣の改善やストレス管理、適切な歯科装置の調整も症状軽減に役立ちます。
頬の内側をよく噛む、症状が長引くという場合には自己判断せず、歯科医院に相談するようにしましょう。
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