インプラントがあるとMRIができない?治療後に生活がどう変わるのかを解説
2025/01/20
こんにちは、江東区大島・東大島の歯医者、あおぞら歯科です。
「インプラント治療をした人は、MRI検査を受けることができなくなる」という話を聞いたことがあるでしょうか。
結論からお伝えすると、歯科で行われるチタン製のインプラント治療に関していえば、治療後もMRI検査を受けることは可能です。
では、なぜこのような噂が聞かれるようになったのでしょうか。
また、実際のインプラント手術後の生活の変化や制限にはどのようなものがあるのでしょうか。
インプラント治療とは
インプラント治療は、虫歯や歯周病、事故などで失ってしまった歯の代わりに、顎骨にチタンなどの生体親和性の高い金属でできた人工歯根を埋め込み、その上に人工の歯(上部構造)を装着する治療法です。
ブリッジや入れ歯と違い、インプラントが直接顎骨に固定されるため、安定性が高く、天然歯に近いかむ力を得られることが魅力です。
審美的にも優れており、自然の歯に近い見た目をしています。
インプラント治療の一般的な流れ・期間
インプラント治療をする場合、まずは患者さんの健康状態や口腔内の状況を歯科医師が評価し、インプラント治療が適しているかを判断します。
その後、レントゲンやCTスキャンといった詳細な検査を行い、顎骨の状態やインプラントを埋入する位置を確認します。
手術は一回法と二回法があり、二段階で行われる場合は、まず顎骨にインプラント体を埋め込む手術を行います。
この後、インプラント体と骨がしっかりと結合する期間として、通常数ヶ月の治癒期間を設けます
。これをオッセオインテグレーションと呼び、一般的には3〜6か月を要します。
骨とインプラント体の結合を確認した後は、二次手術でアバットメントと呼ばれる部品を装着し、その上から人工歯を取り付けます。治療全体にかかる期間は個々の状態により異なりますが、一般的に半年から一年程度です。
手術後の注意点
麻酔が効いている間は食事を控える
手術後の口内は局所麻酔が効いており、感覚が鈍くなっています。
そのため、唇や頬の内側を誤ってかむことを避けるために、麻酔が切れるまでは食事を控える必要があります。
麻酔が切れるまでの目安は、1〜2時間程度です。
手術後数日間は刺激物や硬いものを食べるのを避ける
手術直後の歯ぐきや周囲の組織は敏感な状態にあり、辛い食べ物や硬いものを摂取すると、痛みや炎症を引き起こす可能性があります。
そのため、スープやヨーグルトなど、柔らかく栄養価の高い料理を選ぶようにしましょう。
手術後数日間はアルコールを控える
アルコールは血行を促進するため、術後の出血を悪化させるリスクがあります。
また、抗生物質や痛み止めとの相互作用で問題を引き起こす可能性もあるため、手術後しばらくはアルコールを控える必要があります。
手術後数日間は運動や入浴などを控える
手術後の数日間は、体温が上昇するような活動は避けましょう。
具体的には、激しい運動や入浴は避ける必要があります。
こういった行為によって血行が促進されると、出血や腫れが生じたり、それらが長引いたりしてしまいます。
禁煙をする
たばこに含まれる化学物質は血管収縮を引き起こし、血流を減少させるため、骨の治癒を遅らせる原因となります。
また、インプラント周囲の炎症を引き起こしやすく、インプラントの長期的な維持に悪影響を与えます。
治療を受ける際は、喫煙習慣を見直す機会と考え、禁煙をするようにしましょう。
治療後の生活で気を付けること
歯科インプラントであれば基本的にMRI検査は可能
歯科インプラントは、基本的にMRI検査に影響しません。
これは、インプラントの多くがチタンなどの非磁性金属で作られているため、MRIの強い磁場に反応しないからです。
したがって、歯科インプラントが原因でMRI検査が受けられないことは原則としてありません。
ただし、ほかの医療機器が体内にある場合や特殊なケースでは、医師による事前の確認が重要です。
近年のMRIは、さまざまな金属に対応していますが、確認を怠らないようにしましょう。
インプラントオーバーデンチャーはMRIを受けられない可能性がある
一般的なインプラントであれば基本的にMRI検査は受けられますが、インプラントオーバーデンチャーを使用している場合には受けられない可能性があります。
これは、上部構造に使用されることが多い磁石が、MRIに影響を与えるリスクがあるためです。
もし構造的に外せる場合は事前に外し、外せない場合も、医師に相談のうえ指示に従うようにしましょう。
定期的に検診を受け、セルフケアも徹底する
インプラントを長持ちさせ、健康な口腔環境を維持するためには、歯科医師による定期的な検診と自宅でのセルフケアが欠かせません。
歯科医院でのクリーニングは、日常的なブラッシングでは除去しにくい歯垢や歯石をきれいに取り除くことができます。
インプラント治療後の生活の変化
インプラント治療後に、特に顕著に感じられるであろう変化は、かむ力の復活です。
インプラントは顎骨にしっかりと固定されるため、自然の歯に近い咀嚼力を得ることができます。
これにより、硬いものや弾力のある食材も、違和感なくかみ砕くことができるようになります。
手術前までは控えていた食材が食べられるようになるなど、食事がより楽しく、充実したものになるでしょう。
また、インプラントによって発音の改善も見込めます。
それまで使っていた義歯の安定性や歯の喪失箇所によっては、発音がしづらいこともあったかと思いますが、インプラントにすることで発音が明瞭になり、コミュニケーションにおける弊害が一つ減る可能性があります。
加えて、インプラント治療によって見た目のコンプレックスが解消される可能性もあります。
「抜けた箇所をそのままにしていたために口を大きく開けて笑えなかった」「入れ歯やブリッジだとばれるのが嫌で、人と話すのを避けていた」など、歯の見た目に関するコンプレックスを抱えている方は意外と多くいます。
そのような場合にインプラントにすることで、コンプレックスや心理的なストレスが軽減されます。
まとめ
インプラントは、入れ歯やブリッジに比べて高い安定性と自然なかみ心地と見た目を得ることのできる治療法です。
治療内容はもちろん、治療後の生活の変化にも目を向け、自分に適した治療法で口腔内を健康に保っていきましょう。
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